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25年ぶりの再会【追記】

楽しかったなぁ・・・。
Jess、何にも変わっていませんでした。

現在、ロンドン市内ではなく、少し南の方に住んでいるとのことです。

ちょうど、
「MTV アンプラグドライブ」に出演した時のことを思い出していた時に、
僕からの連絡があって驚いたと。

少し自慢に聞こえるかもしれませんが、
世界中のミュージシャンの中でも、
各国で行われる「MTV アンプラグドライブ」ではなく、
全世界放送の「MTV アンプラグドライブ」に主演できたのは、ほんの一握りもいないのです。

ですので、Jessにとっても、自分の音楽史において、
「MTV アンプラグドライブ」に出演できたのは、誇りなんですね。

僕もそうです。

2年連続で声をかけていただきました。

1回目は、ミュージシャンにとって、あまりに凄すぎる番組であり、
「自分たちの実力は追いついていない」と考え、お断りしたのです。

俗にいう

「ビビった」

のでした。

しかし、その後のアジアツアーの大成功もあり、
海外ライブから得た経験と自信により、

「再度のオファーなどあり得ないだろうが、
もし、もしもう一度オファーがあった時には、出演させていただこう」

と、自分を奮い立たせたのを覚えています。

その翌年にオファーがありました。

そうそう、あの時CHAGEが、頑なに出演を拒否し続けたんだった。
長い時間をかけて説得したなぁ・・・。
それでも、首を縦に振らない。

「もうこれ以上の説得は逆効果にしかならないし、『MTV』への回答日が来てしまう」
「3度目のお誘いなどないだろう」

最後には、

「わかった。では、おれ一人で出演するよ」

というところまで、話がいったんだった。

ギリギリのところで、
C&Aでの出演となりました。

そのくらいミュージシャンにとって憧れのお化け番組だったのです。

例え、出演ができたとしても「MTV」側が、「ライブのできが良くない」と判断した時は、
放送中止にさえしてしまう番組ですからね。

事実、C&A の一つ前に出演したワールドワイドの、あのアーティストが放送中止になりました。
僕も、そのアーティストのファンでしたし、やっと手に入れたチケットで、
武道館にライブを観に行ったくらいのアーティストです。

そんなアーティストを、平気で放送中止にしてしまうのが、

「世界のMTV」

だったのです。

ですので、C&Aはもちろん、そのサポートをしてくれたJessらも同じで、
とてつもないプレッシャーで挑んだ「MTV アンプラグドライブ」でした。

その番組への出演決定は、
当時、日本では、というよりアジアで大々的に取り上げられました。

「アジアのミュージシャン初の出演」

でしたからね。

無事、放送されましたよ。

しかも、その年の「ベストライブ」の一つに選ばれ、
その年のクリスマスには、選ばれたアーティストの一人として、一日中繰り返し放送されました。

そんなことを、僕もJessも思い出していたんですね。
そんな時に、僕が連絡を取った。

感動の再会でした。

「Jess、実は、昨日Jessと連絡が取れたことをブログで書いたんだよ。
みんな、Jessと僕が再び繋がったことを、ものすごく喜んでたよ」
「本当?とてもとても光栄だ!!嬉しい!!」

その瞬間、Jessもエキサイトしていました。

Jessが、「MTV」のことを思い出していたのには、理由がありました。
あの時ベースを弾いてくれた「Mark Smith(マーク・スミス)」のことを思い出していたとのことでした。

Mark 、亡くなったんですよ。
Jessとは親友でしたからね。

いつもニコニコしていたやつでした。

以前、ここでお話ししました。

「MTVアンプラグド」出演のリハーサルの時に、
僕の歌と、ドラムの「Neil Conti(ニール・コンティ)」のグルーブが、どうしても合わず、
それでも慣れようと頑張ってはみたのですが、どうしても歌えない。

とうとう、

「ニール!!リズムが悪くて歌えない!!集中してくれないか!」

と、途中で歌を歌うことを止めてしまったんです。

当時、ニールはヨーロッパでは、名の通ったドラマーでした。
その時に、間に入ってくれたのがJessとMarkだったんですよね。

Jessが、Neilに、なぜ、僕がそのように感じているかを、丁寧に説明してくれたのです。
ご存知のように、僕はメロディを揺らしながら、その瞬間瞬間の歌を歌います。
Neilのリズムもそうだったのです。

独特のグルーブが売りのドラマーでした。
しかし、主役は歌です。

歌とドラムの両方が、違うグルーブでは、歌が歌にならなくなるのです。
それをJessとMarkが、丁寧にNeilに伝え、それに納得をしてくれたNeilは、
自分の持ち味のグルーブをキープした上で、僕の歌に合うよう集中してくれました。

納得してくれてからは、突然変わりましたね。

昨日、Jessから、その話は出ませんでしたが、
「MTVアンプラグド」を思い出していたのなら、その時のリハーサルのことも思い出していたはずです。

昨日の会話は30分くらいだったかな。

「Breath of Bless」の作業にあたり、

「僕は、あの入り口の女性ボーカルからのアプローチはしないよ」
「もちろんだよ、テンポもキーも、すべてJessの思い通りにやってよ」
「OK.では、少しケルト音楽にしてみようかな」
「ケルト、最高!イギリスじゃん!!」

「来週末には、ある程度形にしてみる」とのことでした。

ケルトか。
うん、もう、僕にはJessのイメージした世界が見えました。

楽しみです。



ASKA(2020/5/8 13:10)



追記:

コメント

「なんで、CHAGEは、出るの拒否してたんですか????」

C&Aの実力を、CHAGEなりに考えてのことです。
僕は、無謀で、決めたら怖いもの知らずのところがありますので、
その違いだけですよ。

COMMENT

25年ぶりの再会【追記】のコメント

  • ニックネーム:まみ
    この時のChageさんのNL 最高でした。

    会場の空気が本当にひとつになって聴くたび、泣きそうになります。
  • ニックネーム:かんと
    久々Chageさんの話し聞きました。
    もっともっとC&A話、聞かせて!
  • ニックネーム:paracadute
    アンプラグドライブのビデオテープとCDとで、収録曲が違ってたんですよね。RED HILLはCDに入ってて欲しかったな。全曲入れてBlu-rayで、てどうですか?

    JessさんのBleath of Blessも楽しみです😊
  • ニックネーム:まさかず
    カラオケ配信まだですか⁉️
  • ニックネーム:まさかず
    ASKAさんからCHAGEさんの名前聞けるとなんかとてつもなく嬉しい‼️