第175回「ASKA Terminal Melody」〜リクエスト特集

2024.06.09

音楽

本日は

「In My Circle」「YAH YAH YAH」「青春の鼓動」「歌になりたい」

の、4曲でした。


その中から「青春の鼓動」をと思ったのだけど、以前、書いてたような気がするな。

高校、黒か紺のコートしか許されてなくてね。

でも、僕はどうしてもベージュのコートが着たくて、校門が見えてくる手前で、そのコートを脱ぎ、カバンに詰め込んだ。


   嫌いな先生の写真を貼って ボコボコになるまでダーツしたっけ 


ここはフィクション。

作品を彩るため、そして絵が浮かぶよう楽しみながら書いた。


今日は「In My Circle」を。

これは、アルバム発表後、好き嫌いが真っ二つに分かれたアルバム「Kicks」の中の1曲。

後に、この「Kicks」が俄然挽回して、人気アルバムになったわけですが。


「クラブミュージックとロックの融合」を掲げた、僕にとっては珍しくテーマ性を帯びたアルバム。


そんな中でも、ほんのりする曲を入れておきたくてね。

僕は、子供の頃の情景が、きっと他の人よりも鮮明。

「ガタゴト揺れる電車」も。

こんな電車だった。


    にしてつWebミュージアムより転載


で、色はこうなのです。


これは、塗り替えたばかりの電車ですね。

時々、綺麗になるんです。


そして高校?くらいからこうなった。



今も、夢に出てくるのは茶色の方の電車だね。


福岡は、天神から大牟田(おおむた)まで、この路線が1本だから、この路線のことを「西鉄大牟田線」という。


「普通」「急行」「特急」の停車駅さえ知っていれば、乗り間違えることはない電車です。


でも、夢のなかでは、乗り間違えて困ってる。

知らない駅名が現れ、聞けば複数の路線ができたという。


「あー、そう言えば誰かそんなこと言ってたなぁ。これ急行?どこで停まるんだろう?ずいぶん長い時間乗ってる気がする。困ったな。この時間、戻りはタクシーしかないな」


なーんて夢ですね。

もっと複雑な時もある。

東京に43年間住んで、結局電車の乗り方も覚えずだったので、福岡時代のシンプルな電車(路線)を求めてるのでしょう。


   歩道の端を落ちないように歩くのが好きだ

   腕を広げて 片足ごとに 僕バランスで


この歌詞を書き上げたのは、ロンドンの一室。

その日、どうしても歌詞を書き上げたい気持ちが強く、プロデューサーの松本晃彦にスタジオを任せ、ひとりフラット(マンション)に残って書き上げた。


なぜ、「電車」が登場したか。

おそらく間奏のサウンド。

「ピッピピッピ」と、バックグラウンドで鳴ってる、あの哀愁。

あれだったと思います。

そこから、この歌詞が広がったのでしょう。



リハーサル中、その「歩道の端を〜」を歌ってる時、ベーシストの荻原基文(メッケン)がポロリと涙を落としたのを松本が見つけ、


「メッケン、泣いてる!!」


と、言いながら松本も(笑)

みんなそうなんだよな。

自分の人生、危なっかしくもバランスをとりながら何とか歩いてるんだよ。


ASKA(2024/6/9 13:55)

コメント
  • koume

    In My circle、大好きな曲です✨✨
    聞くたびにウルッと来るし、胸がキュッとなる…そんな感覚なんですよね。

    LIVEでまた聞きたい一曲として、私の中ではずっと上位にいます🍀

  • マサコリカ

    今日はリアルタイムで聴けました!
    ありがとうございます✨

    福岡には一度だけ行って1時間に1本くらいの電車に乗ったことがありますが、どれか覚えてないです。

    今日の曲は本当に青春ものでしたね🍀🩷