第185回「ASKA Terminal Melody」〜ゲスト「松本晃彦」さん

2024.08.18

音楽

今、ホテルの部屋に戻った。

明日「光GENJI」デビュー37周年で、今日は「諸星和己」「赤坂晃」の「ふたりGENJI」のライブだった。

ライブを観終わった後、食事をして戻りました。

今日、ライブを観に行くことは、もうずっと前から決まっていたけど、今日は、ライブ会場に着く前に


「今日は、絶対にステージに上げるなよ。やり過ぎ」


と、連絡してあった。

でも、まぁ諸星だから。

ちゃっかり「YAH YAH YAH」を用意(リハーサ)してた。

3回続けてステージに上がっちゃったよ。


今日の「ASKA Terminal Melody」、松本晃彦2週目のゲスト回。


そう、僕にソロライブ(ツアー)をやるように勧めた「武部聡志」さんがユーミンのライブと重なり、僕のツアーには参加できなくなった。

その武部さんの第一推薦が「松本晃彦」、以下「アキちゃん」

と、いうところまでは先週話したね。


そして、ツアーのサポートメンバーは「松本晃彦組」になった。

ドラム「江口信夫」、ギター「是永巧一」、「鈴川真樹」、ベース「荻原基文」は、すでにレコーディングに参加してくれてた。

メンバーで初対面はピアノ「岡本洋」、バッキングボーカル「西司」「大滝裕子」だったね。


この「ASKAバンド」において、僕が学んだことは「リーダー」という立ち位置。

フロントマンとしての在り方。

それは、彼たちがそうしてくれた。


意外でしょう?

でも、そうなんです。

ピンとしてのフロントマン。

バンマスとしてのアキちゃんとフロントマンの僕の関係がどんどん出来上がっていった。



以前にも書いたけど、IDツアーの次は「C&A」のツアーだった。

もう公表してた。

初のソロツアー「ID」の出来が良すぎた。

「今、C&Aでそれを超えるにはどうすればいいか」の会議を複数回行った。

ニューアルバムを出してはいなかったC&Aの活動に凹みができていた時期。

どんなに曲を並べても「ID」を超えられそうにない。

「C&A」は、完全無欠に見せてこそ「C&A」

ツアーは近づいてくる。

ちょうど、僕はソロアルバム「kicks」を完成させていた。

スタッフを交えての大決断は、ツアーを「『ASKAソロ』に切り替える」ということでした。


C&Aのツアーを待ってくれていたオーディエンスには、大ブーイングだった。

でも、そうなった理由など語れるわけないじゃん。

ホールはもう押さえてある。

キャンセルはできない(いくつかはキャンセル)

怒涛のブーイングを蹴散らすように、勇ましく「kicks ツアー」を行ったのでした。


ASKAバンドは、スケジュール調整を行なってくれた。

唯一スケジュールが合わなかったのがギターの鈴川。

その欠員を埋めるように、ASKAバンドになってくれたのが「古川昌義」

アルバム「kicks」には「Girl」が収められていた。

その「Girl」をステージで再現するために現れてくれたような古川。

ピンチがどんどんチャンスに変わっていった。

僕の音楽生活では、そのような時期だったのでしょう。


アルバム「kicks」は、自分で言うのも何だけど本当に良くできたアルバム。

このアルバム以上の作品(アルバム)って、(僕には)あるのだろうか?と思ってしまったくらい。


1曲目の「No Way」のイントロ。

歌い出す前にゾクゾクしたよ。

都会の高層ビル。

そこからの夜景を見ながら、その夜景をナパーム弾が焼き尽くすんだからね。

メロディとサウンド、そして歌詞。

このアルバムでは発声を変えました。

それまでの僕の歌は、声が膨らんでくる感じ?上手く説明できないけど。

それを、言葉の頭にアクセントを持ってきた。

僕のイメージしていたロックな歌い方だったのでしょう。


こうさせて行ったのがアキちゃんだったんだよね。

アルバム制作中、毎晩アキちゃんのスタジオに通った。

そこで聴かされる音楽が、僕には刺激的だった。

スタジオに行っても、作業しない日が多くあった。

それでも良かったんです。

朝までCDを聴きまくった。

僕の中にクラブミュージックとロックの融合が見え始めてきた。


僕はアルバムを作る時、テーマには拘らない。

でも、「kicks」だけは「クラブミュージックとロックの融合」に拘った。

サウンドを統一させましたね。


不思議な関係です。

アキちゃんの叔父さんのテナー・サックス奏者「松本英彦」さんと、僕の親戚のクラリネット奏者「水野 純交」さんが、同じステージ立ってたという関係。

そんな関係が呼んだのか、僕たちは見えない糸に引かれるように一緒に音楽をやってるわけだから。

その事実が判明したときは、震えたよ。


ロンドンでのレコーディングも楽しかった。

全てが刺激的だった。

だから「kicks(刺激)」


今回のツアーの海外公演(アジア以外)においては、アキちゃんのマネージャーがサポートしてくれてる。


いろいろね、

アキちゃんとは音楽だけを語る関係ではないんです。

そんなアキちゃんとは、今後も作品において一緒にクレジットしていくことになるでしょう。


「松本晃彦」さん、先週、今週2週に渡るゲストありがとうございました。


ASKA(2024/8/18 23:18)


P.S.

先週、アキちゃんが「ASKAさん、流暢に英語を話す」と言ってたのは、アキちゃんの錯覚ね。

アメリカ生活の長いアキちゃん、今ではもう通訳の必要がないレベル。

あの頃、スタジオで聞いた流暢だと思われた僕の英語は、あの時、アキちゃんがまだそれほど話せなかったから。

スタジオで交わす言葉など知れてます。

相手が理解しようとしてくれるから会話が成り立つだけです😅


コメント
  • mizumizu

    こんばんは。
    光GENJIのファンのみなさんがうらやましい🥹
    何回ASKAさんに会ってるの〜
    なぁーんてちょっとヤキモチ😡😄
    もう東京なんですね。ほんとにフットワークは軽い✨移動距離すごいです。
    意欲的に活動してくれるのは嬉しいですが
    くれぐれも体調管理に注意して
    休める時は休んでください。

    松本さんのお話はとても嬉しく楽しく拝聴いたしました。ASKAバンドスゲェ✨です。
    長い年月ずっと一緒に音楽やプライベートで切磋琢磨しながら最高の昨日を作って行ってくれている事に感謝です。
    ツアーまであと1カ月!早く最高の歌声と音で贅沢したいです。

  • mayumi☆k

    ASKAさん
    諸星くんと赤坂くん、ふたりのライブ
    「ステージに上がっちゃったよ。」に(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)笑顔に
    なりました。ほぼ毎回行かれてますね☺️優しい💕

    松本晃彦さんのお話
    貴重なお話ばかりでした。
    「IDツアー」や「Kicksツアー」は知らない私です。
    CDを聴きたくなりました。

  • 白い羽根の馬

    そんなことあったね!
    次は2人でやります、って聞いたのを覚えてます。

    kicksは、ASKAが薄暗がりの中、通路を闊歩してきたのがカッコ良くってね。
    通路脇の席で、見上げた姿が今でも目に焼き付いてます!
    登場シーンはkicksとLive UFOが強烈でした!

    アルバムもカッコ良かったな!
    「同じ時代を」の前奏の乾いた感じとか、歌詞がバラバラなようで抑揚をもって詰め込まれてる感じとか、チャゲアスにない曲風や歌詞や歌い方に魅了されて。

    今のASKAバンドの発起が松本さんだとは知りませんでした!

  • 今から一緒にこれから一緒に

    バンド名やミュージシャンの名前、顔を知ってるのは
    CHAGE&ASKAとASKAさん関係だけです。
    いえい

  • みわ

    貴重なお話ありがとうございます😊
    再び松本さんとの共演?楽しみにしています。
    ID、kicksそしてC&Aの電光石火ツアーは私にとって忘れられないツアーです。

  • ニャン野じろ

    ASKAさん、お帰りなさい🙇🏻‍♀️💗😆🍑
    おんなじ雲の下は嬉ちいにゃん🐱
    光GENJIのデビューの日は覚えてまちた😉ウフッ🤭🤫

    松本晃彦さんのお話、とても聴きやすくて楽しかったです。もっとお話聞きたかったなぁ〜。
    ASKAさんからの“ピン”の字、一瞬??でした。
    “ピン”って、ウフッ、おもちろい😆😆軽すぎて飛びそう🕊💨
    ASKAさんのイメージとは合わない言葉だから、笑っちゃったにゃ😹
    ASKAバンドの皆さんとの出会いも松本晃彦さん、そして、松本さんのお家とASKAさんのお家の繋がり…不思議✨😄
    東京🌃を楽しんでくだちゃい💕😊🍀🍷

  • sachi

    ASKAさん、お忙しいなか、ブログをありがとうございました!

    タミメロで色々なお話聞けるうえに、さらに細かく知ることが出来て有難いです♪
    ASKAバンドのメンバーさんはそれはスゴイ人達でありますね。(^-^)

    テナーサックス奏者の「松本英彦」さんをみてちょっとビックリしました。
    かつての吹奏楽団でのテナーサックスの方に一番上の一文字変えたら全く同じ方が
    いましたので。。。名前の読み方はその方はヒデではなかったですし、その楽団入るために
    自治体職員になったのだと言われていました。(一般的には逆のような・・・笑)

    まだまだ暑い日々が続きますので、お身体きをつけてくださいませ~(^^)

  • kay

    本当に良いご縁の中にいるASKAさん。
    きっと、幸せそうなお顔でブログを書いていらっしゃるのだろうな…☆
    今日も手を合わせて…おやすみなさい。

  • 波恵(おなみ)

    ASKAさん、こんばんは♪
    松本晃彦さんとASKAバンドのお話や貴重なお話が聞けて嬉しかったです。本当に凄い〜繋がりでいいですね。

    IDツアーもうKickiツアーも最高でした。
    kicksアルバム何回も聞くたびに!ドキドキするアルバムで!好きなアルバムになった!

  • Gamo

    ASKA 作詞作曲 松本晃彦 編曲 演奏 初代ASKAバンドの面々で新しい作品でまた松本さんのアレンジで聴かせてください man and womanのオーケストラのインスト以来ですよね 作品で共演がないのは 松本さんとのタッグはその後のASKAさんの音楽人生も音も変えてくれたと思います something thereにしてもどうってことないさのあの音からね