第208回 ASKA Terminal Melody

2025.01.26

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今月は「中森明菜」で始まり「ライブ音源」特集、そして最後は、また明菜の話が登場したね。


今日は、

◾️ノクターン

◾️GUYS

の、2曲。


どちらにしようか?と、迷ったように見せて、最後はやはり「GUYS」でしょう。


あの頃、世の中ではC&Aがすごく注目されていた時。

うん、それは本人たちも、そして俯瞰で見てもそう言えたなぁ。

CDショップでも「C&Aのリリース」となると、CDの平積みエリアを拡大して待ってくれた。


あれ、大阪のどこだっただろう?

すごく広い(面積)パブ?カフェ?お酒を置いていたからパブ?かな。

ライブが終わった後、大阪の友人たちに連れられて行った。

バンドメンバーはいなかったなぁ。

記憶の景色に顔が出てこない。

あ、相撲取りは出てきた。

ま、とにかく夜の街に繰り出したわけです。


で、そのパブから、出ようとした時に、ものすごくカッコいいリズムの楽曲が店内に響き渡った。

一瞬で掴まれた。


「これ、誰だろう?」


友人たちと話していたから。その店に外国人「DJ」が居たのに気が付かなかった。

その「DJ」が、自分の好みの楽曲を次々に繋いでたんだね。

その場の雰囲気を感じ取って流すから、フルサイズもあれば1コーラスで次の曲にも行ってた。


僕は、どうしてもこの曲をフルサイズで聴きたいと思い、DJのところに行った。


「このアーティスト誰?」

「ヘイ!ASKAじゃん!」


あ、日本語上手い。

もう一度、今度は日本語で尋ねた。


A「この曲、最後まで聴かせて」

D「気に入った?」

A「最高にカッコいい」

D「〇〇というスペインメキシコのバンド」


なんか、その時は「Nuclear」って聞こえたんだよなぁ。

そう「原爆」のことです。


あの頃は、まだインターネットがなかった。

今、検索しても、そのバンドらしきのは発見できないですねぇ。

とにかくリズムがね。

有無を言わさず、引っ張っていく感じ。


そのリズムがずっと残った。

メロディも残っていたのだけど、何せ店内に爆音で響き渡ったあの瞬間のインパクトったらなかったね。


そのリズムを、そのまま再現(記憶の限り)したのが「GUYS」です。

僕のデモは全然完成してなかったけど、それをそのまま村上啓介に渡した。

当時、僕は「Burnish Stone Studio」の2階に僕専用のプリプロルームを持ってた。

そこで村上啓介を缶詰にして編曲を完成させてもらっていった。


さすが、啓介さんだったね。


あの時、聴いた楽曲の切れ味を再現してくれた。

で、ある程度出来上がったところで、これはアルバムの1曲目に相応しいと。


そして、その1曲目は、この曲のヒントになった楽曲超えしたいじゃん?


「このイントロ、2段階で攻めよう」


と。

僕らは、そのような作りを「イントロ1」「イントロ2」と言う。

啓介さん、大変だったと思うよ。

完成間近だったところでそんなこと言われて。

今みたいに、音楽ソフトのデータが「見える化」してなかった時代だから。


「ね?イントロ1にブラスを鳴らさない?」

「どっひゃ〜」

だった(笑)


でも、天才「村上啓介」、想像以上のイントロで来たよ✌️

あれ、徹夜明けで朝方完成したんじゃなかったっけ?

と、いうのも、僕は、その日の夜からロンドン行きじゃなかったかなぁ?

ここいらの記憶は曖昧。


でも、そのくらい時間がなかった中で完成したのが「GUYS」です。

データ上でね。

その後、ロンドンでリズムを生に差し替え。


これは、以前にも話した。

歌詞、一人称で「Call me Guys」は、間違いなんです。

「Guys」は複数形だから。


ロンドンのスタジオで歌入れをしてる時、僕が、ついそう歌ってしまった。

でも、その時の、スタジオエンジニアの「これはフックになる」の一言で決まった。


「『GUYS』が名前なら『Me』だよ」


うーん、まぁ向こうの人が言ってるのならそれでいいのかも。

メロディには「Guys」の方が合う。


「よし!理解してやってるのだからこれで行こう!」


時間が経つと、やり取りも不鮮明になってくるもんだねぇ(笑)

でも、確か、そんなやり取りだったと思う。


エンディングは、目くるめくコードがチェンジして行く。

啓介さんは、そこに楽器を入れるつもりだったようなんだけど、僕はそのコード進行にメロディを乗せ、もう歌詞も上がってた。

つまり、もう歌い終わってたということです。


で、エンディングで歌った歌詞は「GUYS」の中ジャケの、いわゆる歌詞カードには載せなかった。

リスナーに「え?歌詞が載ってない」と思わせるために。


でも、その歌詞は、中ジャケの中で書いていた「散文詩」として登場するわけです。

気がついた人が「ニヤリ」としてくれるように。


音楽を重宝してくれていた時代。

どのアーティストも、自分が求められてる喜びがあった。

どんなことも、なんでもやれた。


そんな中で完成した「GUYS」でした。

あ、そのヒントになった楽曲(アルバム)、今は持ってますよ。

でも、今、このブログを書いてる時点では、そのバンド名、間違って覚えてるようで「YouTube」の検索に引っかからない。


でも「Nuclear」な、バンド名です。

ちょっと違ってるんだろうなぁ。


ASKA(2025/1/26 20:57)

コメント
  • はま@関西改め伊丹

    ASKAさん、おはようございます。
    2016年4月のことでした。GUYSの歌詞不思議発見を投稿させて頂き、お返事くださり、嬉しかったです!
    もう9年近く前になるのに、憶えててくださったんですね! これまた嬉しいです!!

  • maruta


    名曲の背後には名作曲家はもちろんのこと、
    名編曲家が居るんですね。

    PRIDEのイントロもASKAさん天才ーって思っていたら澤近さんだったり笑(もちろんASKAさんは天才ですヨ)
    光GENJIの佐藤準さんとか。

    編曲者が違ったら全然違う曲になっていたのでしょうか。
    そう考えると音楽は無限大ですね。

    編曲家はどんなにいい編曲をしたとしてもあまり世間では認知されないのも残念な気がします。業界内では認められてるんでしょうけど。

    ASKAさんが設計図を描き、それを編曲者の方達が造形やら色付けやらをしている。 そんな感じで合ってますでしょうか。

    才能がある方達がみんなでこねこねと作品を作られてきた歴史に万歳。

  • grazia

    作品が作り上がっていく過程のお話が聞けて嬉しいです!ありがとうございます✨
    かっこいい疾走感があって、イントロの「何かすごい事が始まるワクワク感」があって大好きな『GUYS』ですが、こうやって作品が出来上がる背景のお話を聞くと、ますます聴きたくなります♪

  • わん

    今日のblog
    興味深い当時のご本人さま直々のライナーノーツ^_^
    良いですねー面白い
    スーパイコみたいに聞き違いが後に判明とかwあるかもしれないので発見される後日談も、今後あるかもーwww

    後奏散文詩の歌詞
    柔らかくて好きです😊
    遊び心満載の曲作り
    楽しそう🎶

  • Go to Eleven

    ASKAさん
    こんばんは(^-^)✨

    中森明菜さんをゲストに呼んで下さってありがとうございます😊

    思いがけないお話しを沢山伺えて、とっても嬉しかったです。

    思いがけないと言えば 「GUYS」はやはり、原爆が関係していたんですね!!!

    歌詞を検証する度に そう思わずにはいられなくて、でもあの勢いあるキラキラしたメロディとの対比にいつもゾクゾクしまくってます😆🎶

    Go to Eleven
    という名前も 世界平和を願って頂きました。

    もしかしたら、ワールドツアーをするに当たり「GUYS」を1曲目に選んだのは、世界平和へのメッセージもあるのかなと、ライブ中にふと思いました。

    10年以上のモヤモヤな想像に答えを下さって 本当にありがとうございます(人 •͈ᴗ•͈)🌈💖✨✨

  • ニャンママ

    こんばんは🐈‍⬛🎶ASKAさん
    もうお休みですか
    「GUYS」はコンサート用に作られた曲だと思います🎶🎶
    TVやラジオでは収まらないと言うか、違うと言うか
    イントロを聴くと同時に身体が全身が反応してしまう🎶🎶とても座ってなんかいられない
    次回ツアーでも歌って、魅せてください🥰🥰
    曲一つ作るのに、深く、深く追求して作り上げて行く
    だから忘れられない名曲になるのですね🥰🎶✨

    お休みなさい🥰💤あすかさん
    頭の中はGUYSでいっぱい、お布団の中で寝るまで、歌います🥰🎶

  • けれど空は青

    ASKAさん。更新ありがとうございます。
    「GUYS」のイントロのインパクト✨そして、それを歌うASKAさんの圧倒的なかっこよさ✨
    兄の部屋に忍び込んで、こっそり見つめてたアルバム「GUYS」の歌詞カードのASKAさん💓
    ASKAさんはシャツの袖を引き裂かれそうな女がいいんだ…、疲れた夜、転がり込める女にならなきゃって、本気で思った少女の頃(笑)

    何もかもが大人すぎて、刺激的だった大好きな「GUYS」は、そんなふうにして生まれたのですね😌✨

    「CONCERT MOVIE GUYS」の中の、CHAGEさんとASKAさん、啓介さんの3人での「GUYS」制作過程の貴重な動画も、何度も観ました。

    今日のブログも含め、全てが宝物です✨

    中森明菜さんに提供された「ノクターン」を聴いても、今、アルバム「GUYS」の中の散文詩を改めて読み返してみても、心から思います。

    私はASKAさんが紡ぐ言葉がたまらなく好きで、私を大人にしたのも、ASKAさんの言葉達。その深み。唯一無二の表現の世界…✨

    明日は大阪公演。
    明日のために、大切な心身を休めてくださいね。

    ASKAさん。いろんなことやいろんな人達…。心も体もノックアウトされるまで、ひとりで闘ったりしないでくださいね。

    遅くなってしまいましたが、少し前に1つ前のブログにもコメントさせていただきました。

    おやすみなさい☆
    最愛のASKAさんへ✨

  • 空は青

    ASKAさん✨️

    GUYSのアルバムのひとつ前のSUPER BEST IIからファンになって次に出たのがGUYSであの頃のファンになりたての気持ちが蘇ってきて大大大好きすぎる1曲です🎶

    当時PanasonicのCMでいつかGUYS🎶って出演されてましたよね。
    あの頃CMもたくさんありましたよね。
    クノールカップスープの牛🐮とかJO?の缶コーヒーとか。
    あっビビオって車のCM🚗³₃のno no darlinとか。


  • かちたろう

    楽曲制作秘話を読ませていただき、改めて始めにメロディーありきのスタイルをより詳しく知ることができました。
    ド素人ながら宮崎駿監督の後期の作品、崖の上のポニョで、始めに主人公がダイナミックに海の上を、駆け抜けるイメージが思い浮かび、そのシーンにどう結び付け、展開しゆくかとのシナリオ、絵コンテは後付のような映画作りに大変似ていらっしゃるのではないかと思われました。

    後付であったとしてもメロディーに負けない歌詞(世界観)で、突き抜けた高揚感は半端なく、ASKAさんの神の声と三位一体となって、大空を飛翔するフェニックスを想像してしまいます。

    不死鳥の如く再選されたトランプ大統領の壮絶な選挙にもぴったりの楽曲であり、以降、ビットコインの乱高下にもぴったりの楽曲。

    とにかくチャゲアスの突き抜けた音楽の世界を代表する珠玉の名曲だと思われます!

  • marichan

    GUYS イントロが流れ始めると
    ワクワク😃💕してきます😄✊️
    散文詩の中の歌詞、気がついて(^_^)v
    ずーーと一緒になって歌ってますよー😉
    コンサートでも跳び跳ねてました~☺️