第227回「ASKA Terminal Melody」〜リクエスト特集~ネタバラし

2025.06.08

音楽

本日リクエストされましたのは、

◾️晴天を誉めるなら夕暮れを待て
◾️棘
◾️迷宮のReplicant
◾️自分じゃないか
〜〜〜〜
◾️太陽と埃の中で


「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」は、「東芝EMI」移籍第一弾シングル。
「C&A」は「ポニーキャニオン」
「ASKA」としては「ポニーキャニオン」と「東芝EMI」で、アーティストイメージの色分けをするために移籍しました。


その後「YAMAHA」がレコード会社を設立することになり「YAMAHA」に移籍。
この移籍においては「東芝EMI」を裏切るような形、見え方になってしまった。
その経緯については「700番」だっけ?
ワリに詳しく書きました。

「中島みゆき」さんもYAMAHAに移籍した。
最後は、僕だけになってしまったんですね。
あの時の板挟みは、今でも忘れない。

東芝EMI移籍第一弾
「1月1日、元日リリース」

「EMI」も、第一弾としてレコード会社を上げて「陣」を敷いてくれた。

制作においては、「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」を決め打ちした。
移籍に相応しく、それまでの「ASKA」をぶち破ろうと。

あのテンポ感、8ビート、シャウト〜
イントロの「アーアーアアー」も決めうち。
僕の荒削りな編曲を、「十川知司」が見事にまとめ上げてくれた。

リリース後、一度テレビで歌った。
その時、あるドラマのプロデューサーがスタジオに顔を出してくれた。

「『ダイヤモンドさえも年を重ねてる」って、どうしてウチにタイアップのプレゼンしてくれなかったんだよ?いやぁ、やりたかったなぁ」

と、言ってくれたのをよく覚えてます。
僕のライブでもそうだけど、フェスなどで歌ってもこの曲は盛り上がる。
「当時は」と言った方がいいのかな。
この曲の世の中での認知度は、かなり高め。
それだけに、あまり多様せず「ここぞ」という時に歌う1曲としてます。


歌詞には、
「青い帽子の丘で〜」という一節がある。
これは、僕の子供の頃、僕が生まれる前の歌に、「とんがり帽子」という曲があった。
「鐘がなります キンコンカン」という何ともゴロの良い歌が「懐メロ」として、テレビで流れていた。

その曲の出だしが、

「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台」

これ、プロの書き手になっても、実によくできた歌詞だと思い続けていた。

「緑の丘の赤い屋根」

一発で情景が浮かばない?

僕は、それを「Bメロ」で曲のイメージに変化させた。

「青い帽子の丘で 夕暮れに吹く風を待ってみないかい」

当時、歌詞を見たプロデューサーが、

「ね?『青い帽子の丘』って、どこからイメージした?」

と、質問してきた。
やっぱりなぁ。
昭和初期の楽曲ってメロディもモガだったし、和製ジャズもある意味完成されてた。
たくさん良い曲があるんですよ。

この曲のイントロでは、真面目な遊びとして遠鳴りでオペラのように聴こえるフェイクを入れた。
そして2番後の間奏では、ベートーベンの「第9」を思わせるようなハーモニー。

とにかく、狙いに狙った楽曲。

それが、

「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」

でした。

リクエスト、ありがとう。

ASKA(2025/6/8 12:40)

コメント
  • 混沌武士

    😚😚😚